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人種差別映画の分かりやすい見方『流れ』







本日やっと『セルマ』を観る事ができました。
長らくキング牧師の一生を描いた作品が作られてこなくて、やはりアメリカで製作したいと言う製作会社が中々無いのか、もーダメだと思っていたら2015年にしてやっと公開されました。


さて、ここでアメリカ合衆国においてのアフリカ系アメリカ人即ち黒色人種に対しての差別を取り上げた作品を紹介と共に、おすすめの順番をお伝えします。

まずは89年に黒色人種監督スパイクリーが描いた衝撃作『ドゥ ザ ライト シング』を紹介します。

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本作はスパイクリー自身が今のアメリカが近い将来、白人と黒人の人種間の間で暴動が起きる!をテーマにし強力なメッセージを伝えた作品で、正にこの作品が出来てから3年後の92年には実際に起きてしまった大規模な暴動、通称ロス暴動が現実になってしまう訳です。このロス暴動のきっかけとなった大きな事件が91年に2件起きました。第一に無抵抗な黒人青年ロドニーキングを白人、ヒスパニック系の警官数人でフルボッコしたロドニーキング事件とその13日後に起きた韓国系アメリカ人が経営する店でオレンジジュースを買おうとした少女が韓国人店主に後ろから射殺された事件ラターシャハーリンズ射殺事件の2つあります。ロドニーキング事件では眼球が潰れ、顎が粉砕したにも関わらず裁判では暴行を行った警官たちは無罪が下され、そのニュースを聞いた黒人たちが次第に怒りを露わにしたのです。そして2件目のラターシャハーリンズ射殺事件での裁判が長引き、被告にくだった評決は罰金、奉仕活動のみになり、ロドニー同様に余りにも酷い結果で終わり、ついに黒人たちのロサンゼルス暴動が勃発したのです。
ちなみにこの2件の事件を描いた作品は無い。
ただロドニーキング事件が起きたレイクビューテラス付近を舞台にした『レイクビューテラス危険な隣人』と言うサミュエルLジャクソン主演の映画があります。またネオナチに扮したエドワードノートン主演『アメリカンヒストリーX』ではモノクロシーンに変わる際家族との食卓時にエドワードからロドニーキング事件を批判するシーンもあります。ラターシャハーリンズに関しては僕が見た所取扱ってはないです。

さて、この『ドゥ ザ ライト シング』にはキング牧師マルコムXの写真を欠かさず持ってる障害者の黒人が出てきます。それ以上言ってしまうと衝撃のオチを言ってしまうことになるので、言いませんがここでキング牧師マルコムxの事はあまり説明され無いので、次に観るとしたらカートラッセル主演の『ダークスティール』です。そして私が今日見た『セルマ』かスパイクリーの伝記映画『マルコムx』を観るのをおすすめします。

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1992年のロサンゼルスで起きたある事件で、世間がロドニー・キング事件の評決に注目していたある日、スーパーで強盗殺人事件が発生する。この事件の捜査を担当することになったベテラン刑事のエルドンと新人刑事のボビーの物語。汚職や腐敗した体制の警察署を世間に暴露するまでのストーリーです。そしてロドニー・キング事件の評決が下され、これに納得がいかない黒人たちによる暴動を凄まじく描いた迫力ある作品です。

ダークスティールを観てからは二通りに分かれて差別映画の見方をオススメします。



先ずはマルコムxを紹介します。



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『ドゥザライトシング』→『ダークスティール』→『マルコムx』or『セルマ』→『アリ』

知ら無い人に軽くマルコムxの話をします。
マルコムxはアメリカにおいては伝説になっています。キング牧師の様に白人に差別されようとも我々は友達になりたい、分かち合えるはずだなど積極的に人種間の間に差別を無くす為に闘ってきたのとは異なりマルコムxは白人が我々に差別や残虐な行為をするのであれば、我々も同じ事を考える!と言う行動派の人物です。本作マルコムxを観れば当時の事が丸ごとわかります。

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そしてマーティンルーサーキングJr.の世界的名演説及び多大なる貢献を見出した彼の一生を描いた歴史的映画『セルマ』を観ればキング牧師の全てからキング牧師がまだ無名の牧師だった時に55年にアメリカアラバマ州モンゴメリーで起きたバスボイコット事件の引き金を起こしアメリカにおいて公民権運動の母と言われるローザパークスの事も分かってきます。

ここで、まずセルマを観た方にオススメなのが、キング牧師に影響を与えたローザパークスの伝記映画でアンジェラバセットが役になり日本NHKで放送された『ローザパークス物語』もしくはウーピーゴールドバーグ主演の『ロングウォークホーム』をオススメします。どちらを先に観るのもお好きで大丈夫です。内容はローザパークス物語では彼女の起こしたバスボイコット事件を描いています。ロングウォークホームでは彼女自身が出てくるわけではないのですが、彼女が起こしバスボイコット事件で当時のアラバマ州モンゴメリーに住んでいた黒人家政婦等のバスを乗らずにひたすら長い道のりを歩き白人の家にメイドとして働く模様を描いています。タイトル通りですよね。なのでどっちを先に見ようとも話は繋がるわけなのです。


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そしてローザパークス物語の舞台にであるアラバマ州を舞台にしたアメリカ映画でグレゴリー・ペック主演の人種的偏見が根強く残るアメリカ南部で、白人女性への暴行容疑で逮捕された黒人青年の事件を担当する弁護士の物語を描いた『アラバマ物語』もサブとして観るのもオススメします。沢山アカデミー賞を受賞した傑作白黒映画です。

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そしてセルマの方から見進める方にオススメしますのが、こちらまた50.60年代の南部を舞台にしたアメフト青春映画で『熱き瞳のままに炎のタッチダウン』も観るべきです。こちらはキング牧師が演説しているシーンなどが出てきます。簡単に内容を説明すると差別撤廃を要求するキング牧師の傍に南部のとある町での人種差別を目の当たりにしたアメフト選手の白人青年の物語を描いた作品です。

またキング牧師は出てきませんが、アメフト青春映画で一番私が好きな『タイタンズを忘れない』も非常に良作なので一緒に観るのをオススメします。主演はデンゼルワシントンでストーリーはアメフトの白人コーチから黒人コーチに変わってから話が始まり、その黒人コーチは白人と黒人を混ぜてアメフトのチームを組み試合に出場させるため人種差別に押されながらもアメフト合宿に行き、そこで白人と黒人を同じく罰して褒めて試合に出ると言う青春映画で内容は単純かも知れませんが、そのストーリーにはまたまだ感動な秘話やエゲツない黒人差別が待ち望んでいるのです。
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さて、ここまででのお浚いをしたいと思います。

『ドゥザライトシング』→『ダークスティール』→『セルマ』→『ローザパークス物語』or『ロングウォークホーム』→『アラバマ物語』or『熱き瞳のままに炎のタッチダウン』or『タイタンズを忘れない』これがセルマから観た人の流れになります。
ではマルコムxから観た人の流れは下記になります。

『ドゥザライトシング』→『ダークスティール』→『マルコムx』→『アリ』→『パンサー』→『レイクビューテラス』or『アメリカンヒストリーx』→『評決のとき』or『評決の行方』→『クランスマン』→『フライドグリーントマト』の流れになります。
ではアリの紹介を行います。



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アリは伝説的プロボクサー、モハメドアリの半生を描いた作品で、本作にマルコムxがアリと接触するシーンなどが有りますし、差別も描いているのでマルコムxを鑑賞してから観るのをオススメします。

そして続いては『パンサー』です。


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マルコムXの暗殺後、その遺志を継ぐ形で結成されたブラックパンサー党を描いた作品です。ではブラックパンサーとはどの様な組織なのか!簡単にご説明します。1960年代後半から1970年代にかけてアメリカで黒人民族主義運動、黒人解放闘争を展開していた急進的な政治組織です。1965年、公民権運動を指導していたマルコムXの暗殺後に活動を開始し1968年マーティン・ルーサー・キングが暗殺されてから活動は盛り上がりを見せたのです。


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原作はジョン・グリシャムによって1989年に書かれた。映画化は97年で本作はマコノヒーの出世作となったのは有名な話です。軽く内容を言いますとサミュエルLジャクソン扮する父親の娘が酒浸りの白人二人にレイプされ暴行を受け、一命は取りとめたもの傷が深く子供を作れない体になってしまい、その事実を知らされた父親がライフル片手に裁判当日に法廷前のエントランスで白人二人を射殺してしまいます。父親はここ南部で法廷を開いたとこで黒人が不利なのを知っていたため、この様な手を使ったのです。そして、親友でもあるマコノヒー扮する若手弁護士が白人二人を射殺した罪で捕まった父親を助けるため弁護をし始めますが、向こう側のやり手検事やKKKなどが、あらゆる手を使い妨害をし、裁判所前では大規模な暴動が起きるのです。と言う様なストーリーです。
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そして同じく法廷物で、上記の評決のときは架空の物語ですが、こちらの『評決の行方』は実際に起きた差別をテーマにした事件を描いてます。アメリカで実際に起こった強姦事件で、有能な弁護士・サミュエルの下に、白人女性ふたりを集団レイプした容疑を掛けられた黒人少年9人の弁護依頼が舞い込む。彼らのうち8人には白人のみの陪審員により死刑宣告が下されていた。それを回避するために弁護士が闘うと言う物語です。

そして評決のときを観てからKKKとは一体なんなのか?を分かりやすく描いた『クランスマン』を観るのをオススメします。

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KKK団の恐怖と暗躍を白日の下にさらし、ついに越えることのできない人間問題をとらえた衝撃な作品です。ストーリーを簡単にご説明します。

アラバマ州のある小さな町。ここは人種差別の激しい南部でも特に過激であり、それを正当づけるのが南部諸州に組織されている狂信的秘密結社KKK団であった。黒人のための公民権運動集会がこの町でおこなわれるとのニュースに、町はますます殺気立ち、KKKが大規模に黒人達に暴力を浴びせ始めます。

そもそもKKKとは何か!知らない人にご説明します。
クークラックスクラン通称KKKと言われており、アメリカの秘密結社で主に白人以外の人種を差別し殺したりする犯罪組織です。特徴としては白い布を頭から被る連中です。ちなみにクークラックスクランは現在でもいる様です。

ここでKKKを知って、もう一つKKKが出てくる映画『フライドグリーントマト』を紹介します。

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そこまで差別をテーマにしてはいませんが、簡単にご説明しますと、アラバマ州の小さな町に食堂があり、そこのフライドグリーントマト料理が人気で、店主はホームレスや黒人などにも食堂を提供していました。そこに南部で結成された秘密結社クークラックスクランが脅迫しに来ると言う内容ですが、中身はヒューマンドラマです。

そんで一番最初に戻りますが、ロドニーキング事件を批判した『アメリカンヒストリーx』とロドニーキング事件が起きたレイクビューテラス付近で描いたサスペンス『レイクビューテラス危険な隣人』のポスターも貼っときます。特に差別差別した内容はない物の観ては損ない作品です。


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そしてアメリカンヒストリーx繋がりでネオナチが現れる映画『ハイヤーラーニング』を紹介します。
物語は学校のキャンパス内でいろいろな人種が固まり、人種同士で差別をする。それに巻き込まれる人々を描いた作品で、黒人差別を描き今のアメリカの現状を知らしめている。ちなみにタイトルのハイヤーラーニングは高等学問と言う意味だそうです。


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そして一旦マルコムxからの流れは終わります。
ここからまたキング牧師の流れの作品を紹介します。



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上記の『ゴーストオブミシシッピー』ではまだキング牧師が演説や行進をしている最中に実際に起きたアフリカ系アメリカ人の公民権運動家メドガー・エヴァーズ射殺事件を追い続け、その犯人である白人至上主義者バイロン・デ・ラ・ベックウィズを30年後に有罪に持ち込んだ地方検事ボビー・デローターとメドガーの妻マーリーの闘いを描いた映画で始まりのシーンから衝撃的な描き方をしていて、ウーピーの演技には脱帽させられました。

割と最近11年の映画の『ヘルプ』も上記のメドガー射殺事件が起きた南部ジャクソンのとある別のとこで起きた実話を描いた作品です。1960年代の公民権運動を背景とし、ミシシッピ州ジャクソンに住む若い白人女性のスキーターと2人の黒人のメイドの関係を描いています。この映画のワンシーンでラジオからメドガー射殺事件の悲報が流れるシーンがあり、メイドたちが悲しみ怯えます。



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そしてメドガー射殺事件が起きた1963年から僅か1年後64年に起きた米ミシシッピ州フィラデルフィア公民権運動家3人が殺害された事件をモデルにしたノンフィクション映画『ミシシッピーバーニング』を観るのをオススメします。

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ここではマルコムxからの流れで出てきたクークラックスクランも出てきます。
ただ、この作品に批判があります。と言うのも3人が行方不明になりFBIが捜査しに南部にくるのですが、実際にはその2人のFBIは非協力的だったそうですが、映画では非常に協力的に行方不明になった黒人2人とユダヤ人1人を探す捜査と南部の差別を浮き彫りにさせてる内容にしていたからだそうです。なので実際との話とは異なるようですが、実話は実話なので観ておきましょう。

そしてミシシッピーバーニングを観てからは同じく南部独特の暑さを感じ取れる南部での差別的映画の『チョコレート』or『ホワイトドッグ 魔犬』をオススメします。先ずはハルベリーが非白人として初めてオスカー受賞したチョコレートを紹介します。黒人女性と白人男性の交流と人種への偏見問題も孕んだ恋愛をシビアに描いたドラマで原題の「Monster's Ball」は(怪物の舞踏会)死刑の執行前に看守達が行う宴会を指す物だそうです。邦題のチョコレートとは無関係過ぎますね。

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そして続いてはサミュエルフラーによる81年製作の黒人差別を描いた社会派サスペンスの『ホワイトドッグ魔犬』をオススメします。


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これまたとある暑い日の南部。

白人主義者により黒人を見掛けたら吠えて咬み殺す様に調教された白い犬の物語なんですが、これは衝撃的なラストには脳内に焼きつくこと間違い無しです。

実際にこう言った黒人を咬み殺す犬が居たと思うと鳥肌が立ちます。白人のその白い肌に隠された罪を暴いた怪作ですね。

特に日本人は有数な白人コンプレックスの人が居ますので観るのをオススメします。

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そしてホワイトドッグにてキング牧師の流れが終わりマルコムxの流れも終わり、ここからはキング牧師マルコムxの流れを全て観た人が観れる映画『大統領の執事の涙』を紹介します。
2013年のアメリカ合衆国の歴史ドラマ映画ユージン・アレン (執事)の実生活に触発を受けた内容となっており、フォレスト・ウィテカー演じるアフリカ系アメリカ人のホワイトハウスバトラー(執事)のセシル・ゲインズの視点で彼の34年の任期中に起こった20世紀の事件が描かれる。2011年に亡くなったローラ・ジスキンが最後にプロデュースした作品です!
本作の過去の回想シーンでは奴隷がでてきます。
ここで黒人差別以前の問題の奴隷制度および自由黒人に触れて行くべく、最近公開された『それでも夜はあける』を紹介します。

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それでも夜は明ける』は、2013年のイギリス・アメリカの歴史ドラマ映画で12年間の奴隷生活を強いられた1人の黒人の物語である!

原作は1853年発表の、1841年にワシントンD.C.で誘拐され奴隷として売られた自由黒人ソロモン・ノーサップによる奴隷体験記『Twelve Years a Slave(12年間、奴隷として)』です。彼は解放されるまで12年間ルイジアナ州のプランテーションで働いていた。1968年発表のスー・イアキンとジョセフ・ログスドンの編集による初めてのノーサップの伝記の学術書によって彼の伝記が驚くほど正確であると証明された。


他にも多数奴隷をテーマにした作品がありますので、気になる方は是非。

個人的に下の『マンディンゴ』は凄い勉強になります。近年ではタランティーノの『ジャンゴ』でもディカプリオ扮する奴隷商人的な人がマンディンゴマンディンゴと言いながら黒人奴隷同士を戦わせ、金儲けするギャンブルシーンがありますが、まさに、このマンディンゴは南部のブルジョアの中で流行ってる黒人奴隷を紹介し、お互いの奴隷同士戦わせるエゲツない事をしている様子を描いてます。出だしに黒人たちが歌うシーンがありますが、印象深かったです。


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有名何処だとスピルバーグの『アミスタッド』もおすすめです。

こちらは19世紀に起きたアミスタッド号事件をモチーフに作られた映画です。

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まだまだ沢山ありますが、この辺がいい流れになるのではないかなと思います。

これを観てもっと深く興味を持たれた方は、

黒人に対しての汚名事件を描いた『ザ ハリケーン』や南部の小さな町で繰り広げられる黒人男性とユダヤ人女性の交流をハートウォーミングに描いた『ドライビングミスデイジー』などもおすすめです。

そしてアパルトヘイトにも興味がある方はデンゼルワシントン出演の『遠い夜明け』もオススメします。

以上。